2013国際アマチュアピアノコンクール 第1次予選(2)

op1pianist2013-07-09

アマコン(1)
http://blog.livedoor.jp/leather8986/archives/51878251.html

からの続き



今年の批評日記は、アタクシのYoutubeの演奏を【基準】として、アタクシのYoutubeをお聴きいただいてから、辛口批評日記をお読み戴きたく存じ上げます…

基準となるYoutubeのURLはこちら↓

http://youtu.be/IQk_Xi561tk
http://youtu.be/TS4bznHWjN0
http://youtu.be/Yn4fdGnBe6U
http://youtu.be/Dpm6-mc1drU
http://youtu.be/ZdUH1oT5nGc
http://youtu.be/8LLy6kBvWrY
http://youtu.be/6-7WpEy1lCc
http://youtu.be/mCi0Cy-6ULA
http://youtu.be/bO-jctGGLP0
http://youtu.be/LIRPr8xWKJ0

これら、全てをお聴き戴き、これらのYoutubeの評価基準(☆印が☆☆☆とした場合)で、評価印を点けました…

では、2013.7/6土曜続きから…

各日程、

▼シニア部門(55歳以上、自由曲)

▼B部門(自由曲、譜面付き可)

▼A部門(自由曲、暗譜必須)

の順。

※譜)印は、譜面付きで演奏



▽B部門51…☆☆
リスト:超絶技巧練習曲 第10番

丁寧にさらっているとは思うが、ダイナミックレンジが狭い。
聴き手を惹きつける音が備わっていない。緩い感じが残り、切迫感のような音楽が欲しい。中間部はニュアンス不足…



▽A部門1…☆☆☆
J.S.バッハ:平均律II 第9番

ハッキリとしたプレリュード。やや表現が一本調子な点も。最初の二声の対話的な部分が音色の区別が聞こえない。
フーガはやや速いテンポ。深い歌がほしい気もするが。
ペダルを深く全部踏んでしまうので、浅く踏むなどの細かな技術も欲しい。
声部の引き分けでややテーマを邪魔する箇所もあり。
フーガは、パイプオルガンで弾かれるようなゆったり感があった方が良かったかも…

▽A部門2…☆☆
スカルラッティ:ソナタK.162+ラヴェル:クープランの墓 「4.リゴードン」

スカルラッティはもう少し速めに弾いた方がいいかもしれない。
強いアクのあるリズムが欲しい。
キレイにはキレイだが訴えが薄い。
リゴードンも同様、勢いが欲しい。
リズム感の機敏さ、音色も緊迫感不足。
中間部がやや集中力不足が見られた。

▽A部門3…☆☆☆
ショパン:マズルカop.24-1+スクリャービン:練習曲op.8-8

ショパン=訴えているのは解るが、出てくる音に変化を感じられず。もっとメリハリのある解釈をしないと印象が薄い。
スクリャービン=響き的にはいいのだが、展開面で、もっと劇的に変わってこないのが残念。
全体的にcrese.〜decrese.を自分なりに少し意識して欲しい。

▽A部門4…☆☆☆
プロコフィエフ:ソナタ第6番op.82 第4楽章

スリリング感があると思う。これにもっと鋭いダイナミックレンジが加わるといいのだが、その点が狭い。劇的な展開面が聞こえて来ないのが少々残念。
中間、集中力を欠いたのは痛い。

▽A部門5…☆☆☆
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」op.33-6,7

33-6は中々いいと思う。33-7の最初の音のトラブルがちょっと痛い。
丁寧にさらってはいるが、ダイナミックレンジが狭いように感じる。
弾くセンスはあるのだが、弾き手を惹きつけるまでの音の魅力が薄い。
やや、キレイにまとめ過ぎる印象。

▽A部門6…☆☆
ラヴェル:ソナチネ 第3楽章

3拍子をキッチリ取り過ぎな点、流れが固い。
また弱い音での展開面の解釈が乏しい。
内声部の音の譜読みに誤りがある。
とにかく流れが平坦(crese.〜decrese.が殆ど感じられず)

▽A部門7…予選免除(※前年度の本選出場者は1次予選を受けなくいいシステム)

▽A部門8…☆☆☆
ドビュッシー:練習曲 「3.四度音程のために」

四度の素速いパッセージにもっと輝きを!
速くなるほど、その響きが浅くなるので、間をもう少し時間を取って欲しい。
盛り上がるパッセージで、変なタメを聴かせないで下さい。
(夢が無いな〜…)
あと、77,78小節の左手の四度音は【ヘ音記号】ではありません。その部分は【ト音記号】です。
スコアをもう一度、よく見て下さい。

▽A部門9…☆☆
ショパン:ソナタ第3番op.58 第1楽章

運びに、もたつく面はあるものの、マエストーソらしさは感じられる。
和声展開にちょっとでも緊張感が無くなると音楽が生きて来ない部分があるので、そこの細かい点が注意。
展開部のパッセージが平坦過ぎる。細かい箇所はルバートも必要。

▽A部門10…☆☆☆
ドビュッシー:版画「3.雨の庭」

タッチ的にはもう少し軽い方がいいかも。打鍵に押し込み過ぎる感が。
(乾いた雨、東京のようなベタじとな雨では無いのですよ)
もっと素早く離すくらいがいいかも。
左手にテーマが移る時にやや汚音も感じる(読み違いも)。
クライマックスが崩れるのが残念。

▽A部門11…☆☆☆☆
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」op.33-1,2

33-1=やや癖のある響きだが、適度なルバート感もいい。もう少しファンタジー感があるとラフマニノフっぽくなるかと…。
33-2=メロディーと伴奏型の音色分けがよく活かされていて叙情感もあり。
全体的にはテンポがもう少し速ければ、の印象。

▽A部門12…☆☆☆
グラズノフ:前奏曲と2つのマズルカop.25「マズルカ第1番」

拍子感があり、よく弾いてはいるが、変化不足を感じる。
ややツェルニー風に聞こえる面もあり、音楽的にはつまらない感じがする。(crese.〜decrese.の表現が表になかなか出て来ない印象)

▽A部門13…予選免除

▽A部門14…☆☆☆☆
モンポウ:歌と踊り 第5番

歌の部分はオーソドックス。もう少し緊迫感があったらいいかも。
踊りの部分は、もう少し大きく表現してもいいのでは。
丁寧な音楽作りが印象的。
ややファンタジー感には不足はするのだが。

▽A部門15…☆☆☆☆
リスト:2つの演奏会用練習曲「1.森のささやき」

ファンタジー感がある。最初の右手の音量が少し大きい。
技術的にはしっかり弾いてはいるが、音楽的にはもっと、オーバーに弾いて欲しい面を感じた。

▽A部門16…☆☆☆☆☆
スクリャービン:ソナタ第2番op.19 第1楽章

音に風格があり、間の取り方を大事に扱う。
低音域の響きを確認しながらの運びは中々いい。
楽譜の強弱記号の読み取る感性が多少違う面もあるが、ファンタジー感がよく感じられた。

▽A部門17…☆☆
ドビュッシー:前奏曲I 「7.西風のみたもの」

やや最初のアルペジオのパッセージが、ボカすのはいいが、緊迫感が感じられない。
和声展開にもミスが見られる。また、ここぞというカウントの拍が無い。
和声の響きが変わる箇所のペダルの処理が雑。

▽A部門18…予選免除



以上、7/6土曜日の国際アマコンの1次予選のリポートでした…

7/7日曜日分は、また続きで…