2012PTNAグランミューズ(青山2地区予選)

op1pianist2012-07-16

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■すまいるエフエム76.7MHz

☆毎週土曜日
19時〜スタート(1時間放送)

*番組名
『魔法のランプとキタローのわがままパラダイス』

http://fm767.net/fm/?p=23440

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(WMP対応のみ)

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オンデマンド放送ではBGMの音楽が著作権の関係で3秒でフェイドアウトします。

『ラジオでは【わがままピアノ講座】コーナーを担当中』

……………………………………………

2012.7/14の土曜日に行われた、

第36回ピティナ・ピアノコンペティション 青山2(グランミューズ)地区予選

(カワイ表参道コンサートサロンパウゼにて)

…をレポート。

■A2カテゴリー
(40歳以上、音大出身者と一般アマチュアなどのカテゴリー)

■A1カテゴリー
(39歳までの、音大出身者と一般アマチュアのカテゴリー)

■B1カテゴリー
(39歳までの、一般アマチュアで、音大や専門教育を受けていないカテゴリー)

…のレポート。

2011年に中野坂上の地区予選を日記に書きましたが、

今回の青山予選は、去年の中野坂上予選よりは聴きやすい反面、楽器に対する奏法の技術面では、標準より劣る印象がでした…

楽器は、カワイ楽器(Shigeru Kawai)のグラントピアノですが、会場の反響音が独特なために、鍵盤の打鍵を幾らか制御をしないといけないのは確かなようです。

ただ打鍵するのではなく、如何にレガート奏法、和音のレガート奏法、響きの語尾の処理など、楽譜にはないような楽器から出る音に対しての反応を確認しながら演奏する、と言う行為が重要にも思いました。

私自身の採点は★マーク5つが最高。(結果とは何ら一致しません、悪しからず)

★や★★は、私の動画演奏
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が、(おこがましいですが)標準とするとそれ以下のレベルだったと言う事も記載します。



▽A2カテゴリー
1.シューベルト:ソナタ第19番D.958 より 第1楽章
2.ショパン:舟歌op.60
3.デュティユー:ソナタ(1947) より 第3楽章「コラールと変奏」
4.シューマン:ソナタ第2番op.22 より 第1楽章
5.ショパン:スケルツォ第3番op.39

※A2カテゴリーの1〜5までは聴けず、この後から↓。

6.プーランク:メランコリー→和声のキレイさだけを追ったような演奏。メロディーが一色短に歌われ過ぎる印象。伴奏部分とメロディーの弾き分けの区別が聴きにくい。また、楽節の切り替えも、雰囲気のままで流れてしまう…★★

7.ショパン:ソナタ第3番op.58 より 第1楽章→全体的にレガート奏法が伺えず。フレーズ感のバランスも違和感。打鍵を細かく確認していないようにも伺える。フレーズの歌の開始と語尾を充て過ぎ(ガツン奏法と言うか…)で、フレーズの山場の表現が不足…★★

8.尾高尚忠:小奏鳴曲
より 第2,3楽章→2楽章はキレイには表現してそうに聞こえても、溜が効いていない印象。フレーズとフレーズの呼吸感や間があると、区切りがハッキリしていいとは思うのだが、フレーズの山場が聞こえないために全体的に平坦な印象。3楽章は途中の連打音で、爪のノイズがかなり気になった。和音の連続になると、かなりガッツリな打鍵が、耳に馴染めなかった…★★★

9.フランク=バウアー:プレリュード、フーガと変奏op.18 より フーガと変奏→気持ちはキレイに心掛けても、ドラマ性に訴えるモノが弱い印象。フレーズとフレーズの間の取り方が不足、音が厚くなると音色が一色短になりがちな点。溜が効かないのが残念…★★★



▽A1カテゴリー
1.プロコフィエフ:ソナタ第1番op.1→縦の線はいいが、和声展開にセンスを感じない。自分の発する音を聴いてない伏しがある。フレーズの語尾も甘い。躓きも有り…★

2.J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガBWV903→幻想曲は、かなり癖がある。一歩間違うとグレン・グールド的な、もしくは真似?に近い。自らの個性感を強く表現した演奏→★★

3.ラヴェル:水の戯れ→全体的にはキレイさもあるが、シフト(ソフト)ペダルを控え目過ぎる点や、フレーズ感をもっと鋭く捕らえていない点。譜読みの曖昧さも気になりました…★

4.ショパン:バラード第4番op.52→序奏がやや速めに開始されて、全体的には美音には聞こえるにも、フレーズのクレシエンド、デクレシエンドの山場など、が感じられずな箇所もある。歌心はよく表現されていたと思う…★★★★(地区予選通過)

5.ショパン:ソナタ第3番op.58 より 第4楽章→ややガッツリに打鍵をするタイプにも思える。フレーズの開始や語尾をガツンと発音し過ぎるのが気になった。ペダルも深めに踏みすぎるが故、ピアノの共鳴板から聞こえる音色は、濁ったようにも聞こえた…★★★

6.サン=サーンス:アレグロ・アパッショナートop.70→全体的には緊張感のある、いい音楽。フレーズとの間をやや意識し過ぎる部分を、もう少し軽やかな歌に、流れをより滑らかに、先への音楽をもう少しという印象。やや力む箇所もある…★★★★★(地区予選通過)

7.ベートーヴェン:ソナタ第17番「テンペスト」op.31-2 より 第3楽章→出す音に芯が無い。拍も雑な感じにカウントするよう部分も。表現も不足な印象。素人のような奏法も気になった。ペダルの踏み方もセンスを感じない…★

8.ショパン:バラード第3番op.47→最初のメロディーの問いと応え的な部分から、デリケートな感じを受けない。フレーズの山場の表現不足→★

9.ベートーヴェン:ソナタ第23番「熱情」op.57 より 第1楽章→緊張感、緊迫感不足。ペダルの踏み方も半ペダルやヴィブラートペダルなどの細かな奏法までに至っていない感…★★

10.プロコフィエフ:ソナタ第2番op.14 より 第2,4楽章→2楽章はやや遅い印象。もう少しペダルも踏み入れて音を豊かにしてもいいのでは?節と節との間の切り替え方が無神経な印象。4楽章は、やや伴奏部分が鳴らし過ぎるも。打鍵もスタッカートの発音がやや甘い印象も。中間部もややテンポが遅い印象…★★★



▽B1カテゴリー
1.セヴラック:日向で水浴びする女たち(バニュルス=シュル=メルの思い出)→終始、打鍵をガツンと鳴らすのが気になる。和声の変化に表情が変わっていかない点。フレーズとフレーズの呼吸感を感じない。楽譜からそれを読み取って理解してるかが疑問…★★★(地区予選通過)

2.スクリャービン:幻想曲op.28→全体的な要素は掴めてはいるものの、シフト(ソフト)ペダルをあまり使用していない点が気になった。音色に張りがあるものの、音が厚くなるに連れて、音色が一色短に、ガツンと発音してしまう。和声の変化に少し間を取る方向性や歌い回しがあると、魅力が増すのでは?…★★★(地区予選通過)

3.ゴトフスキ・:ジャワ組曲 第1部 ガメラン、ワヤン・プルウォの人形芝居→楽譜試奏だが、何か、譜読みでそのまま弾いてるようにしか鳴らしてない。中身が平坦な印象。作品の芯を捕らえていない模様…★★

4.リスト:超絶技巧練習曲S.139/R.2b より 第9番「回想」→フレーズの理解度や、指の発音がやや不正確な面も。滑らかさにやや欠け、不自然なアクセントも有り…★★

5.ベートーヴェン:ソナタ第14番「月光」op.27-2 より 第1楽章→名曲が迷曲な感じに。和声展開があやふやになる点。やはり、譜読みをもう一度確認して欲しい…★

6.ラフマニノフ:前奏曲op.23-2+op.23-7→2番の方は、指回りはなかなかモノだが、鳴らし方が幼いような、ツェルニー弾きのようになってしまい、分厚いロマン派の音色が、殆ど聞こえてこない。立体感が出るような奏法の研究が要。やはり、ガツンと発音するのも気になった。7番はテーマの開始音がややガツンと鳴らすのも気になるし、メロディーの膨らみを感じない…★★★

7.ドビュッシー:喜びの島(悦楽の島)→ペダルの切り替えを、もっと色んな方向で、対処して欲しいとも。妖しげな表現もあるにはあるが、速いパッセージになると、ちょっとツェルニーっぽくなりがちに。響きが貧相になる箇所も…★★★(地区予選通過)

8.ラフマニノフ:エチュード「音の絵」op.39-5→和音の発音がやや浅く、シフト(ソフト)ペダルを使用せず。音の緊迫感や深みにもやや欠ける場面も。全体的には平坦な印象…★★

9.フォーレ:舟歌 第5番op.66→頭の中では整理は出来ていても、それが思い通りにはならない場合がある。この演奏はまさにそんな感じ。多少、打鍵の発音がガツンとキツくなりがち。フレーズの開始や語尾の取り方、息を入れる部分など、少し響きへの配慮を考えて欲しかった感…★★★(奨励賞受賞)

10.シューベルト:ソナタ第16番D.845(op.42) より 第1楽章→最初に緊迫感が欠けてるようにも思え、溜が足りない印象。ややペダルが濁る箇所も。和音の鳴らし方が、やや幼い印象。ダイナミックアレンジのバランスが雑な感…★★(地区予選通過)

11.シューマン:ソナタ第2番op.22 より 第1楽章→キレイに奏でるのはいいのだが、緊迫感に欠ける。テンポもやや遅め。この曲ではもったらもったりなどは許されないと思うのだが…。フレーズのクレシエンド、デクレシエンドなどの処理も甘い。ペダルの多様性も乏しい…★★

12.ピアソラ:アディオス・ノニーノ→強奏時の和音の鳴らし方に、ある意味、品を感じない部分も。これがBarなどでの奏法なら格好はいいが、ここはホールという観点で言えば問題があるかも。フレーズなども開始、語尾などが甘く感じる…★★★(地区予選通過)

13.ショパン:ソナタ第2番op.35 より 第1楽章→何と言うかツェルニー風、ベートーヴェン風なロマン派な歌を感じない。全体的に平坦な印象。メロディーをうねるように膨らますなど、基本的な鳴らし方に欠ける…★★

14.メシアン:前奏曲集 より 1.鳩+スウェーリンク:わが青春の日は既に過ぎたり→メシアンでは強い個性感ではないものの、響きと拍に細心な心遣いを見た演奏。スウェーリンクは、音がやや大人しい印象。もう少し深いタッチなどで、演奏をした方が良かったかも…★★★

15.メンデルスゾーン:ロンド・カプリッチョーソop.14→フレーズの歌い回しなど、溜が無いためにアンバランス(特に強奏時)。カプリッチョーソからはテンポが遅め。軽やかさにも欠ける…★★

16.徳山美奈子:ムジカ・ナラ→シフト(ソフト)ペダル使用が少な目。正確に表現しようとしてるが、溜が効かない。(強奏時など)和音をガツンと鳴らすのも些か。ややキツい音色になるのも気になる…★★★(地区予選通過)

17.ラヴェル:鏡 より 4.道化師の朝の歌→sec(乾いた)な音と言う点ではやや重い。フラメンコのリズムをもっと強調した方がとも。少しテンポが速い印象。中間の歌にドラマ性をもっと出して欲しかった…★★★

18.バラキレフ:スケルツォ第3番→メロディーはキレイにでも、うねるように膨らみをしないのはどうか?表現が一色短な印象。和声展開にも必要に応じて響きを意識していない感…★★

19.J.S.バッハ:イギリス組曲第3番BWV808 より 1.プレリュード→和音の連続が同じようにすると、フレーズ感が生きてこない。四声体のように多声感を出すような音楽ならという思い。フレーズの開始や語尾がやや雑…★★★

20.リスト:3つの演奏会用練習曲 より 3.ため息→伴奏とメロディーの振り分けはいいのだが、うねるようなフレーズ感が不足。ややテンポが遅め。メロディーの音色が一色短になるのも気になった。ガツンと宛てるのも…★★★

21.ヒナステラ:アルゼンチン舞曲集op.2 より 2.優雅な乙女の踊り+3.ガウチョの踊り→2曲目は、キレイに響かせてはいるが変化に乏しい。3曲目は速いパッセージから不協和音に行く時など、音のメリハリやリズムの切れなどが不足な感…★★



以上。